前回までJR輸送障害発生時に神戸市営地下鉄で交付した代行乗車票を解説したので、今回からは逆パターンの地下鉄事故発生時にJRで交付した代行乗車票を解説していく。

平成11年の振替輸送パターン化時に旅行途中のカード式乗車券も振替輸送の対象としたが、神戸市営地下鉄はこれに反してカード式乗車券は振替輸送対象外とした。

そのため、同局と振替輸送協定を締結するJRなどの各社も、神戸市営地下鉄の旅客のみカード式乗車券を振替輸送の対象外とした。

これは、振替輸送の趣旨が、困った時はお互いさまなので同じ条件で相互に振替輸送しましょう。という考え方で成り立っているからだ。

だから会社間で同じ区間で区切って振替輸送をしてきた。これを条件面においても当てはめ、振替輸送の対象とする旅客は同じ条件の旅客としたのだ。

そのため、他社局から受託する分の乗車票は全て2片制の券に更新されたが、神戸市営地下鉄から受託するものは平成11年以降も旧様式の乗車票が使われ続けた。

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JR 旧様式 代行乗車票 新長田→三ノ宮
〜平19.3.10

この券の日付印は神戸市営地下鉄の印だ。パターン化後、関西の振替乗車票は基本的に受託側会社が交付することになっていたが、神戸市営地下鉄との振替輸送はまだ依頼側と受託側の双方で交付していた。

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JR 旧様式 代行乗車票 三ノ宮→新長田
〜平19.3.10

こちらは受託側のJRのチケッターが押印されており、双方で交付していたことが分かる。

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JR 旧様式 代行乗車票
三ノ宮→新長田 元町発行
〜平19.3.10

途中駅からの乗車もあったはずだが、どういう訳か乗車票の設備は

新長田→三ノ宮
三ノ宮→新長田

の2種類しか調製されておらず、中間駅ではこのように他駅から融通してもらった分を設備していた。

この場合、上り下りの区別をしていなかった。例えば、この元町駅では下り方面の新長田着となる券で、上り方面にも乗車できた。